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MCPCアワード受賞者インタビュー

名古屋大学 准教授 廣井 悠 氏インタビュー

SMCと連携して2013年 MCPC Award 奨励賞を受賞された名古屋大学 准教授 廣井 悠 氏に今後のSMCの活動への期待についてお伺いしました。


Q1.
「まもるゾウー防災」の奨励賞受賞おめでとうございます。既に多くの方がDLされ利用しています。どんな点が評価された、またどんな効果を期待しますか。

A1.
ありがとうございます。安全・安心アプリという性格の中でも、特に後者の「安心」に注目し、災害時に求められる機能を忠実にまとめた点が評価いただいたの だと思っています。これは、限られた時間の中で丹念に作業いただいたAXSEEDさんの技術力ももちろんですが、モバイル技術の専門家が月2回定期的に集 まり忌憚のない意見交換を可能にした、SMC研究会活動によるところが大きいと思っています。より多くの方に使っていただけるシステムを作るため、この受賞は大変勇気づけられました。


Q2.
開発コンセプトについてお伺いします。防災のどのような点を一番大事にされましたでしょうか。

A2.
現在はLINEやtwitterなどソーシャルメディアによる多主体の情報共有が活発ですが、意見交換を繰り返すうちに、通信状態が限られまた必ずしも確実な情報が回るとは限らない災害時には、確実な情報を最低限必要とする人に送るシステムが最も求められるであろうという結論に至りました。そのため、ソーシャルメディアとは異なり、安全・安心の最小単位である「家族」に注目した点が最大のコンセプトになります。


Q3.
「まもるゾウ- 防災」アプリは廣井先生とSMC防災ネットワーク研究会とAXSEED社の共同研究で開発をすすめられました。アプリ完成に向けてどんな点にご苦心されましたか。

A3.
家族向けサービスということで、高齢の方など必ずしもスマートフォンに詳しくない人にも使いやすいシステムになるよう、ユーザビリティには特に注意して開発しました。この点についてはアンケート結果を設計に反映しておりますが、アンケートに回答して頂いた方に感謝いたします。


Q4.
SMCメンバーは企業の第一線で活躍しているモバイルシステムのエキスパートです。今回のプロジェクトからSMCが更なる活躍するには、どのようなことを望まれますか。

A4.
私の専門の都市計画・防災分野と同じように、まだモバイル技術の潜在的なニーズがある分野は多いと思います。どのようにしてモバイル技術者の方々とそのような分野の「出会い」を広げるか、が広く求められているような気がします。


Q5.
近い将来日本列島には大規模災害が想定されています。人々の安心安全のために、更なるアプリの充実が必要と思います。課題はどんなところでしょうか。

A5.
災害時に上手にアプリを使いこなしてもらうには、やはり平常時にどれだけ利用してもらえるかの「動機づけ」を真剣に考えねばならないと思います。今回のアプリでは、家族の集合場所や防火水槽の位置、危険なブロック塀の位置などを事前に入力・共有してオリジナルな防災マップを作ることができるようにしましたが、訓練時利用なども含めてまだまだいろいろな工夫が考えられます。また、災害時の通信途絶時にも最低限何らかの利用ができるようにしていきたいと思います。今後はその点を考えていければと思っています。